【日本政策金融公庫の創業融資】個人事業主vs法人!どちらの方が融資を受けやすいのか?【税理士が徹底解説!】

税理士、大山俊郎です。

 

起業家と呼ばれる方の中には、個人事業主の方もたくさんいらっしゃいます。

個人事業主であろうと、事業資金は必要ですよね。

 

そこで気になるのが、個人事業主でも事業資金を借りることができるのかということです。

なんとなくのイメージで、個人事業主よりも法人の方がお金を借りやすいと思っていませんか?

 

この記事では、そんな起業家のために、日本政策金融公庫の創業融資の受けやすさについて解説したいと思います。

 

 

日本政策金融公庫はどんな金融機関か?

 

日本政策金融公庫は、国の出資によって運営されている公的な金融機関です。

日本政策金融公庫が融資対象としているのは、民間の金融機関が手の届かない起業家や小規模企業、中小企業です。

 

下のグラフをご覧ください。

こちらのグラフは、1999年以降の企業数の推移を表したものです。

 

引用:2017年版中小企業白書・小規模企業白書概要(案)

 

グラフを見ていただくとわかりますが、企業数は年々減っています。

その傾向は小規模企業で特に顕著ですね。現状ですと、開業よりも廃業の割合の方が圧倒的に大きいです。

このままいくと、日本を担う企業が将来的になくなってしまいます。

 

日本国内で起業を活性化し、安定して経営を持続できる企業を増やすのが日本政策金融公庫の役割であり、そのためにリスクをとって起業家や小規模企業、中小企業に対して事業資金を貸し出しているのです。

 

 

日本政策金融公庫の創業融資の受けやすさ:個人事業主と法人で差はあるか?

 

日本政策金融公庫の創業融資を受けやすいのは、個人事業主と法人のどちらでしょうか。

イメージとしては、何となく法人の方が創業融資を受けやすいと思っていませんか?

 

しかし、実際のところ創業融資を受けるのに個人事業主と法人で差はまったくありません。

なぜならば、先ほども申し上げたように、日本政策金融公庫のミッションは日本の経済の活性化です。

そのために、日本の経済を担う起業家を一人でも多く増やしたいというのが日本政策金融公庫の想いです。

 

だからといって、起業家ならば誰でも簡単にお金を貸してくれるのかというと、そういうわけではありません。

日本政策金融公庫としても、貸したお金をちゃんと返してもらわなければ困ります。

 

あなたが起業をするならば、計画性を持って事業に取り組み、借りたお金をしっかり返済できることを、日本政策金融公庫に伝えなければなりません。

 

どんな人が日本政策金融公庫の創業融資を受けやすいか?

 

創業融資の受けやすさに個人事業主も法人も関係ないとしたら、どうすれば創業融資を受けやすくなるのでしょうか。

 

創業融資を受けやすくするためのポイントは、以下の2つだけです。

 

①自己資金を計画的に準備していたか

②売上・返済の実現性があるか

③起業家としての熱意があるか

 

この3つを詳しく解説していきます。

 

 

日本政策金融公庫の創業融資を受けやすくするポイント①:自己資金を計画的に準備していたか

 

日本政策金融公庫の創業融資には、無担保・無保証で融資を受けられる新創業融資制度があります。

新創業融資制度を利用するには、創業に必要な全ての資金のうち、10分の1以上の自己資金を準備していることが要件となっています。

1,000万円を借りるとしたら、自己資金100万円が必要ということです。

 

あなたが以前は会社員だった場合、会社員時代から起業のための資金をコツコツと貯めておく必要があります。

日本政策金融公庫との面談では、半年分のあなたの通帳を見られ、どのように自己資金を貯めたのかをチェックされます。

 

自己資金が必要だからといって、親や親戚にお金を借りるという安易なことは考えないほうがいいですよ。

ポイントになるのは、自己資金の金額だけではありません。日本政策金融公庫が見ているのは、どれだけ計画的に自己資金を貯めてきたのかという、あなた自身の事業に取り組む姿勢です。

 

あなたが前々から事業資金をコツコツ貯めているならば、「この人は計画性がある人だな」と判断されて融資も受けやすくなります。

 

 

日本政策金融公庫の創業融資を受けやすくするポイント②:売上・返済の実現性があるか

 

日本政策金融公庫も金融機関の1つです。だとすると、あなたがしっかりと借りたお金を返してくれるのかどうかを気にしています。

 

創業融資を受けるにあたり、創業計画書を提出する必要があります。

あなたの事業は、将来的に売上を立てられる見込みがありますか?

 

たとえば、あなたが提供する商品・サービスが人々に求められているものなのかどうか。

店舗を構えるとしたら、そこにお客様を集める必要がありますよね。そうなると、店舗の立地条件も大事です。

人が訪れなさそうな場所に店舗を構えたとしても、本当にお客様にきてもらえる可能性は低いですよね。

 

売上を立てるための見込みがあるのかどうかを、論理的に説得できれば、創業融資を受ける確率は高くなります。

 

 

日本政策金融公庫の創業融資を受けやすくするポイント③:起業家としての熱意があるか

 

日本政策金融公庫の面談では、あなたが創業する理由を必ず聞かれます。

あなたは何のために創業するのですか?事業に対して熱意をもって取り組む覚悟がありますか?

 

何も難しく考える必要はありません。

 

日本政策金融公庫は、あなたの創業にかける熱意を見ています。

創業融資に限らず、誠実で人間味の溢れる人は、魅力的で協力したくなると思いますよね?

あなたのありのままの熱意が、日本政策金融公庫にそのまま伝わります。

 

 

まとめ

 

日本政策金融公庫の創業融資を受けるにあたり、個人事業主であろうと法人でろうと創業融資の受けやすさに差はありません。日本政策金融公庫は、日本の経済政策のために国の出資で成り立っている政府系金融機関です。日本政策金融公庫は、あなたのような起業家を増やしたいのです。

 

そうはいっても、日本政策金融公庫が誰にでもお金を貸してくれるわけではありません。日本政策金融公庫は、あなたの事業に対する熱意と計画性をしっかりと見ています。

 

 

 

参考資料

 

株式会社SoLabo 創業融資ガイド 「個人事業主でも創業してすぐに融資を受けられます!」

日本政策金融公庫起業融資ポータル「事業融資を受けるにあたって、個人事業主は法人と比較しての有利不利はあるのか?」

 

税理士、大山俊郎でした!

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